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GAME GM FW OPTION NOTE ナナシノゲエム 36a 36 ForceR/W,Trim,DRM*4 arm7(ポケモンレンジャー)7421a 01 20 70 47→ 00 20 00 00 ドラゴンクエストⅤ 36a 36 シドとチョコボの不思議なダンジョン 時忘れの迷宮DS+ 36a 36
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前のゲーム | 次のゲーム クリア条件:エリア16クリア(以下エリア7からループ) 開始時間:2007/10/07(日) 15 06 49.91 終了時間:2007/10/07(日) 18 05 02.63 ※AC版ではゼビウスのループは最後まで行っても一番最初のエリアに戻るものではありませんでした。なので経験者がプレイするなり観戦してもらうなりしないとループしていることに気がつかないかも。 ※エリアの区切りは長い森なので数えといてくだしあ。ただ面を一定以上進んで死ぬと次の面の最初からスタートになったりするので余計わかりづらい。 ※目安としては、アンドアジェネシスが出てくるのが4、9面。開始直後とその後、アンドアジェネシスが2回出てくるのが14面。砂漠でドモグラムの編隊がぐるぐる回ってるの(通称盆踊り)が7面。 超々有名縦スクロールシューティングゲーム AC版においては9960000点から無限エクステンドが始まり9999990点でカンストとなる。 最速でも4時間切る程度のこのカンストが当時のゲーマーのひとつのステータスだったが FC版では億まで数えられるらしいのでカンストは無理ですw 空を飛ばないアンドアジェネシス、失われた地上絵、回避しやすいバキュラやギドスパリオ 回避しにくいガルザカートなど、文句はいろいろあるだろう。 しかしこれがファミコンでも有数の名作であることは間違いない。 そもそもアーケードのゼビウスはナムコミュージアムやアーケードのナムコクラシックコレクションでもしっかり移植できず、PSの3D/G+までちゃんとしたのは1つもない。 コンティニューなし。1コインクリア必須です。 エクステンドがそこそこあるので極端に厳しくはないが、易しくはない。 若い方など初見の人はガルザカートやバックゾシーの恐怖を存分に味わってください。もちろん数多い達人も大歓迎。 ★雑感 色遣いや画面の比率は家庭用ならではの厳しさを感じさせるが、トータルでアーケードの雰囲気をよく表現している。愛のある移植だ。今プレイしても手応え十分なゲームバランスと、世界観をがっちり構築している個性的なキャラクタは、このゲームが熱狂的なファンを生み出したのも納得できるところ。 ★SS ▲16エリアスタート直後、いきなりプレイヤー泣かせな敵の配置。 ▲すっかりお馴染みの敵ながら、ちょっとした配置の妙と空中物の激しい攻撃で一気に地獄のエリアと化している。 ▲ここが16エリアのラスト、2連ガルデロータ。ブラグザカートが出現していて泣ける。 ▲ガルデロータを破壊して無事16エリア突破!? ▲7エリアに戻ったことを示すバキュラにホッと一息。 ★説明書での必勝テクニック ■ゾルバクは確実に破壊 ゼビウス軍の攻撃は刻々と激しさを増す。それを防ぐためにはゾルバク(敵の情報収集システム)を確実に破壊。攻撃してくる敵の難易度が下がる ↓ゾルバグ ■敵を知れば百戦安泰 敵の兵器は攻撃パターンが何通りか決まっている。これを見抜けば、突然出現しても仰天する事なく冷静なる対処が可能となる。また敵の地上基地の配置は一定である。地形を覚え常に先制攻撃を心がける。 おまけ 芸夢「こ、これがゼビウス 魔の二千機攻撃!!」
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《天界の従者 サンドラ》 効果モンスター 星4/光属性/戦士族/攻1500 /守1600 このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、 自分フィールド上の「ワルキューレ」と名のついたモンスターの攻撃力・守備力は500ポイントアップする。 自分フィールドの「ワルキューレ」と名のついたモンスターが破壊される場合、 代わりに自分フィールドに表側表示で存在するこのカードを破壊する事ができる。 原作・アニメにおいて―~
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味方キャラ一覧 アーサー アーマーキング 有栖零児 小牟 風間仁 春日野さくら 神月かりん 凱 翔 キャプテンコマンドー キング フェリシア ギルガメス カイ クリノ・サンドラ サビーヌ クロノア ガンツ ケン・マスターズ KOS-MOS シオン M.O.M.O. 島津英雄 水無月響子 シルフィー ジューダス スタン ルーティ 平景清 たろすけ タキ わや姫 春麗 キャミィ デミトリ=マキシモフ トビ・マスヨ 天現時ひろみ トロンにコブン 名無しの超戦士1P 2P 飛竜 フーバー ジェネティー ブルース レジーナ ベラボーマン ワンダーモモ ホリ・タイゾウ マイク・ハガー 三島平八 御剣平四郎 モリガン リリス リュウ レイレイ 鳳鈴 ローズ ロック ロール ワルキューレ 敵キャラ一覧 沙夜 ジョーカー ジャンガ ザベル=ザロック アマゾーナ わや姫 ブラックベラボー ブラックワルキューレ ユーリ ユーニ キャミィ ベガ ロックマン=ジュノ シュトゥルム シュトゥルムJr. ドラック レッドアリーマー・ジョーカー 東風 飛燕 ソロ グランドマスター アスタロト ネビロス 源義経 武蔵坊弁慶 木曽義仲 源頼朝 カムーズ ゾウナ ドルアーガ リリス デビルカズヤ 殺意の波動に目覚めたリュウ 豪鬼 片那 九十九
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前ページ次ページ使い魔の炎 粗末な昼食を早めに終えた烈火は、洗濯を手伝ってもらってお礼にシエスタのケーキ配りを手伝うことにした。 烈火がケーキを貴族たちに配っていると、視界の端の方にシエスタがしゃがみこむのが見えた。 ふと、そちらに視線を向けてみる。 「すいません、ポケットからビンが落ちましたよ」 シエスタは、それをテーブルの上に置いた。 「それは僕のじゃない。君は何を言っているんだね?」 金髪の少年が苦々しい顔をしてシエスタの方を見ている。 「おお? その香水はモンモランシーのものではないか?」 「そいつがお前のポケットから落ちたってことは、ギーシュ、お前は今モンモランシーとつきあっている、ということだな?」 一気に騒がしくなるテーブル。 しかし、二人の女の子が次々に表れ、金髪の少年にビンタをはっていくのを見て、烈火は思わず笑ってしまった。 最低!や嘘つき!などの言葉を彼女たちは発していたので、おそらくさっきのやりとりで金髪の浮気がバレてしまったのだろう。 騒動がひと段落し、野次馬たちもひいていく。 金髪は「あのレディたちは、薔薇の存在の意味を理解していないようだ」 と呟いていた。 その言葉に再び吹き出しそうになるのを堪え、烈火がその場を立ち去ろうとしたとき、 「待ちたまえ、君」 金髪の冷たい声が響いた。 「な、なんでしょう?」シエスタが緊張した声で振り返る。 「君が軽率に香水を拾い上げたおかげで、二人のレディの名誉に傷が付いた。どうしてくれるんだね?」 あいつ、何バカなこと言ってやがんだ!? 思わず、烈火は駆け寄ってシエスタをかばった。 「待てよ!この子は全然悪くねえだろ!!」 「君は…ゼロのルイズの使い魔か。やはり、平民に気遣いを求めるのが間違いのようだな。 その子が少し気をまわしてくれれば、二人のレディが傷つかずにすんだ」 「…ふざけんな。全部てめえが浮気したせいだろ!! 自業自得だ」 「そりゃそうだ。ギーシュ、お前が悪い!」 周りから失笑が起きる。 「…ど、どうやら、君は貴族に対する礼儀を知らないようだな」 顔を赤くした金髪の少年が、眉をひくつかせながら呟いた。 「うっせえんだよ!! 浮気がバレた腹いせに立場の弱いやつに八つ当たりするようなやつに礼儀知らず呼ばわりされるほど、俺は腐ってねえ」 烈火は吐き捨てるように言った。 少年はぐぬぬ…とうなった後、 「決闘だ!!礼儀知らずの平民に、貴族自らが礼節を叩き込んでやる!」 と言い放った。 「ヴェストリの広場にて待つ」 そう言い残し、少年は歩きだした。ギャラリーもずらずらと動き出す。 「上等だ。てめえなんかに負ける気がしねえぜ」シエスタが、ぶるぶる震えていた。 「ん、どうした?」 「あ、あなた、殺されちゃう…」 「は?」 「貴族を本気で怒らせたら…」 シエスタはだーっと逃げ出してしまった。 なんだ…貴族ってそんなに強いのか? "錬金"の魔法しか見たことがない烈火は、魔法の真の力を知らなかった。 「あんた、何してんのよ! 見てたわよ!」 騒動を聞きつけ、ルイズがやってきた。 「お、姫。飯食い終わったのか?」 「お、じゃないわよ! なに勝手に決闘なんか約束してんのよ!」 「いや、だって、あれは全然シエスタは悪くないし…」 気まずさを感じて、少し口ごもる烈火。 ルイズはやれやれと肩をすくめた。 「怪我したくなかったら、謝ってきなさい。今なら許してくれるかもしれないわ」 「…ゴメン、姫の命令でも、ここは引けねえ」 「わからずやね…あのね? 絶対に勝てないし、あんたは怪我するわ。 いや、怪我で済んだら運がいいわよ!」 「けど、あいつがやったことはやっぱ許せねえよ」 「…聞いて?メイジに平民は絶対に勝てないの!」 「…」 烈火はしばらく考えたあと、ルイズに向かって頭を下げた。 「ゴメン、姫! やっぱ俺、納得できねえ。 …ヴェストリの広場ってとこまで案内してくれ」 烈火は金髪の取り巻きのひとりに声をかけた。 「こっちだ。平民」 「ああもう! 私を君主とか言っておきながら、勝手なことばっかりするんだから!」 ルイズは、烈火の後を追いかけた。 「諸君! 決闘だ!」 ギーシュと呼ばれていた少年がキザに薔薇の造花をかかげた。歓声があがる。 「ギーシュが決闘するぞ! 相手はルイズの平民だ!」 「だああああ!平民平民うるせえ! 俺は姫の忍、花菱烈火だ!!」 烈火は叫んだ。 ギーシュは腕を振って、歓声にこたえている。 烈火とギーシュは、距離をとってぐっとにらみ合った。 「とりあえず、逃げずに来たことは、誉めてやろうじゃないか」 ギーシュは歌うように言った。 「逃げる必要ねえよ。5秒でブチのめしてやるぜ!」 「さてと、では始めようか」 次の瞬間、烈火は正面からギーシュに突っ込んでいった。 普段、土門や風子といった一般人を遥かに上回る相手とケンカしてきた烈火である。 こんなヤツに、負けるはずがない。一発でのしてやる自信があった。 ギーシュは、突っ込んでくる烈火に対して余裕の笑みを浮かべながら薔薇の花を振った。 すると、甲冑を着た女戦士の人形が五体、出現した。 烈火の動きが止まる。 「なんだこいつら!?」 ギーシュは口元に冷酷な笑みを浮かべた。 「言い忘れいたな。僕は土のメイジ"青銅"のギーシュ。 従って、青銅のゴーレム『ワルキューレ』がお相手するよ」 女戦士のゴーレム5体が、烈火に突っ込んでくる。 「マジかよ…」 ゴーレムが繰り出す攻撃を、紙一重でかわす烈火。 「ちくしょう!! この…野郎!!」 烈火は、自ら花火の部品を改造して作った複数の火薬玉をワルキューレに投げつける。 爆発が起こった。しかし、ワルキューレには傷ひとつついていない。 「全然効いてねえっ!?」 「その程度の爆薬で、僕のワルキューレに傷をつけれると思っているのかい!!」 ギーシュが余裕を持った口調で言う。 ならば、と烈火は再度火薬玉を爆発させる。 「そんな手が通用すると…むっ!?」 ギーシュがうなる。烈火の姿が突然、視界から消えたのだ。 「煙幕か!」 辺りを見回すと、ギーシュの頭上まで烈火が飛び上がっていた。 「これで…どーだっ!!」落下の勢いそのままに、烈火は渾身のパンチをワルキューレの顔面部分に叩き込んだ。 ふらつくワルキューレ。だが、 「かてぇっ! なんつー強度だよ!?」 殴った烈火の方の拳にダメージがいくほど、ギーシュのゴーレムの装甲は堅固だった。 烈火の手が止まるのを確認するやいなや、5体のワルキューレは猛攻を始める。 必死に避ける烈火。 「くそっ…」 何か手を考えないと。このままじゃ、体力を削られてこっちが不利になるだけだ! 一体どうすれば… 「がっ!?」 強烈な痛みに、烈火は思考を中断させられた。 いつの間にか烈火の背後に、六体目のワルキューレが作り出され、その拳が烈火の背中にめり込んでいた。 強烈な不意打ちに、思わず倒れこむ。 しかし、ギーシュは攻撃をやめなかった。 「言ったはずだ。"礼節をたたき込んでやる"と。平民が、貴族を侮辱した罰だ!」 横たわる烈火の体を、ワルキューレが踏みつけ、蹴り上げる。 「がはっ!! ぐっ、ぐあああぁぁぁあ!!」 容赦のない攻撃に、烈火のうめき声が響く。 「なんだよ。もう終わりかい?」 ギーシュが呆れた声で言った。人混みから、ルイズが飛び出してくる。 「ギーシュ!」 「やあルイズ! 悪いな、君の使い魔を少しお借りしているよ!」 ルイズは、よく通る声でギーシュを怒鳴りつけた。 「いい加減にして! 決闘は校則で禁止されているはずよ!」 「禁止されているのは、貴族同士の決闘のみだよ。貴族と平民の決闘は禁止されていない」 ルイズは口ごもってしまう。 「そ、それは、そんなこと今までなかったから…」 「ルイズ、君はこの平民が好きなのかい?」 ギーシュはからかうように言った。 「だ、誰がよ! やめてよね! 自分の使い魔が、みすみす怪我するのを黙って見てられるわけないじゃない!」 そのとき、 「…姫。俺は大丈夫だ。下がっててくれ」 ワルキューレの足から逃れるように、烈火が立ち上がった。 「レッカ!!」 「姫、やっと俺を名前で呼んでくれたな。ありがと…こいよ。お前なんか全然怖くねえ!」 烈火はギーシュをにらみつけた。 「レッカ、やめて!」 ルイズが叫ぶ。 ギーシュの顔から笑みが消えた。 「素直に寝ていればよかったものを…」 殴られ、倒れ、立ち上がる。それが際限なく繰り返された。 再び地面に横たわった烈火の頭部を、ワルキューレが蹴り上げる。 吹っ飛ばされても、烈火はもはやうめき声さえ出せない。 もはやギーシュは、シエスタのことなどとっくに忘れ、烈火を狩ることだけに集中していた。 そろそろとどめを刺そうか…ギーシュがそう考えたとき、 「お願い。もうやめて」 ルイズが、ギーシュの前に立ちふさがった。 「ルイズ、邪魔をしないでくれ。 例え君がその平民の主人だとしても、決闘の邪魔をする権利はない」 「お願い…やめて…このままじゃ、コイツ、本当に死んじゃうわ」 ルイズの目が潤む。 はあ、と呆れたように息をつくギーシュ。 「まったく、この主人にしてこの使い魔ありか。 魔法の才能ゼロのくせに決闘のルールも守らない主人と、礼節をわきまえない下品な平民の使い魔。 お似合いといっちゃお似合いだが、とっとと神聖なこの学院から消えてくれないか」 ルイズはしゃがみこみ、声をあげて泣き始めてしまった。 ギーシュに自分がバカにされたのが悔しかったのではない。 唯一自分の味方をしてくれる使い魔を侮辱され、殺されかけているのに、何もできない無力な自分が悔しかったのだ。 「まあ、僕も非力な平民を殺してしまうほど残酷じゃない。 今なら君が一言謝れば許してやる。 ごめんなさい、とな」 ルイズは、涙も拭わずに立ち上がった。 「…ふざけないで! コイツは、何も悪いことしてないじゃない!! 力がないものを傷つけて…それが本当に貴族なの!? ギーシュ、あなたこそ私の使い魔に、レッカに誤りなさい!!」 ギーシュの表情がさらに険しくなる。 「…ルイズ、君までそんなことを言うのかい? それ以上、僕の邪魔をするのなら、容赦はしないよ」 ギーシュは薔薇の花を振り上げ、呪文を詠唱しようとする。思わずルイズは目を瞑った。 そのとき、 「待てよ」 ゆらり、とルイズの後ろに倒れていた烈火が静かに立ち上がった。 「レッカ…」 へなへなとしゃがみ込むルイズ。 「ごめんな。姫…心配かけてさ。もう泣かないでくれ」 ルイズの肩に手をかけ、烈火は彼女に優しく語りかける。 涙は止まらなかったが、不思議とルイズは安らぎを覚えた。 しかし… 「…アンタ、まさかまだ戦う気なの?」 「すぐに終わらせるから」 「だめ! 絶対だめなんだから! これ以上刃向かったら、ギーシュは容赦しないわ」 ルイズは必死に止めようとする。 「別に、俺のことはいいよ。でもシエスタ…さっきのメイドの子に、あいつがしたことはやっぱ許せねえ。 それになにより…」 烈火は、ボロボロの顔をひきつらせて笑った。 「大切な君主を泣かされて、忍は黙ってられねえんだよ」 「レッカ…」 烈火は、ゆっくりとギーシュの方を振り返った。 「…まだやる気かい? いいかげん、君もあきらめ」 言葉を続けようとして、ギーシュは目を見張った。 目の前の平民がボロボロの体全体から、火のような怒りと闘気を迸らせていたからである。 「リミッター外れちまったぜ…覚悟しろよ、てめえ」 烈火に気圧されたギーシュは、後ずさる。 「…姫に悲しい顔をさせるやつは、絶対に許さねえ」 烈火は右手を握りしめた。 この力のことは、やがて自分が守ると決意した君主の前以外では、例え決闘であろうと人前で使うつもりはなかった。 しかし、その誓いを今、破る。 目の前に現れた、誰よりも優しい君主の涙を拭うために。 指と指を強くこすり合わせる。 摩擦によって生まれた火種は周りの酸素を吸い込み、一瞬にして紅く、大きく、 燃え上った。 まるで、術者の心を写すように。 「いざ、尋常に勝負!」 「バカな!なんだあれは!?」 「火系統の魔法? あいつ、メイジだったのか!?」 「けど、杖もなしに体から直接炎を出すなんて…」 「まさか…先住魔法!?」 ギャラリーがざわめく。 杖なしで体から火をだすなんて、聞いたことがない。 主人であるルイズも、目の前で起きている事態が理解できていない。 決闘の行方を暢気に見ていたキュルケは驚き、隣にいた青い髪の小柄な少女が僅かに目を見張った。 「…魔法を使えるやつがそんなにエラいのか?」 烈火はギーシュに問う。 「こ…コケ脅しだ!! そうに決まっている! 行け、ワルキューレ!!」 身の危険を感じたギーシュは、必死でワルキューレを動かす。 烈火は、突っ込んでくるワルキューレを見据える。 火の形と火力を調整し、一気に二体のワルキューレを灰に変えた。 「う、うわわわわわわああああ!? 僕のワルキューレが!?」 混乱したギーシュは、残りのワルキューレ全てを正面から烈火に向かわせてしまう。 「邪魔だあぁぁぁあ!!!」 烈火は手のひらを前方に突き出し、そこから放出した炎で4体のワルキューレを一気に吹き飛ばした。 「俺の君主を泣かした罪は大きいぜ」 後ずさりしながら逃げようとするギーシュを、烈火はジャンプして追いかけた。 「ひっ!」 半端じゃない跳躍力。烈火はひと跳びでギーシュを射程圏内にとらえた。 「天誅!!」 とどめの右ストレートを、ギーシュの顔面に叩き込む。 ギーシュは吹っ飛び、地面に転がった。 それを烈火はゆっくりと歩いて追いかける。 「続けるか?」 ギーシュはすでに完全に戦意を喪失していた。 「ま、参った」 震えた声で、ギーシュが呟いた。 わああああ、と歓声が巻き起こる。 「あの平民、いったい何者だ!?」 「右手から炎をだしてたぞ!」 「負けた! ギーシュが平民に負けたぞ!」 ギャラリーがざわめく。 そんな騒ぎを、上の空で烈火は聞いていた。 実戦で炎を使うのは初めてだったが、上手くいってよかった。 しかし、そのことよりも烈火には気になることがあった。 炎をだして戦っている間、何だかいつもより体が軽かった気がしたのである。 …まあ、いいか。 めんどくさくなった烈火は、考えることを放棄した。 「おい」 烈火はギーシュに声をかけた。 「な、なんだ?」 恐る恐る返事をするギーシュ。 「あとでシエスタ…さっきのメイドの子と、姫に謝っとけよ」 それだけを告げると、烈火はルイズの方に向かって歩き出した。 残されたギーシュは、 「…僕の、完敗だな」 と呟いた。 体はボロボロだが、烈火の頭は不思議なほどすっきりしていた。 ルイズが駆け寄ってくるのが見える。 良かった、もう泣きやんでる。 謝らなきゃ。姫が泣いたのは、俺が命令を無視して戦ったせいでもあるし。 ああ、助けてくれようとしたお礼も言わなきゃな。 そんなことを考えていると、不意に足がふらついた。 あれ、急に体が…重… 烈火は、再び地面に倒れこんだ。 前ページ次ページ使い魔の炎
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「さあかかってこい」 ギーシュのワルキューレ相手に、突然しゃがみこむ。 近づこうとすると足払い、離れたら手から衝撃波を放つ。 ジャンプすれば待ってましたのサマーソルトキック。 じゃあ、横から回り込めば… 「なぜだ!ワルキューレが横に動けない!」 「ふっ、"横"など無い!」
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back/ 薔薇乙女も使い魔menu/ next 「それで、結論を言ってくれんかの。ミスタ・コルベール」 所変わって、ここは本塔最上階の学院長室。ミスタ・コルベールが泡を飛ばしながら図 書館での調査結果を報告していた。 「あの少年はガンダールヴです!これが大事じゃなくて、なんなんですか!オールド・オスマン!」 「ふむ、確かにルーンが同じじゃ。だが、これだけでガンダールヴと決めつけるのは早計かもしれん。 それと、人形の方はどうじゃった?」 コルベールはいくつかの分厚い書物を開いて、調べた結果を示した。 「ご覧の通り、ゴーレムやガーゴイルを専門とするメイジについて様々な名簿や記録を調 べました。しかし、どこにもローゼンメイデンの名はありません。高名な土のメイジも調 べましたが、同じです。 加えて、あのような精巧な、生きているかのような人形の目撃例自体ありません。とい いますか、ご飯を食べる人形なんて初めて見ました」 「う~む、まったく興味深い。ガンダールヴのルーンだけでも一大事だというのに。あれ ほどの人形を練成出来る人物が、全くの無名だというのか?」 「信じがたいことです」 ドアがコツコツとノックされた。 「ミス・ロングビルかの?」 「はい。急ぎ報告したい事がございます」 中に入ってきたのは、凛々しい顔立ちがまぶしい秘書のミス・ロングビル。 「ヴェストリの広場で決闘をしている生徒がいるようです。一人はギーシュ・ド・グラモン。もう 一人はミス・ヴァリエールの使い魔の少年のようです」 オスマン氏とコルベールは顔を見合わせた。 「・・・平民の坊や。一つ聞いて良いかな?」 「・・・なんですか?」 「なぜこんな無駄な事をするんだい?素直に謝ればいいのに」 「う~ん、とね・・・」 ジュンは考えていた どうしてこうなったんだろう、自分はなんでこんなことしてるんだろう 彼は既にボロボロで、片膝をつきながらゼィゼィと肩で息をしていた 「言い忘れていたけど僕の二つ名は『青銅』。だから青銅のゴーレム『ワルキューレ』が お相手しているんだ」 ギーシュとジュンの間には、右手に剣を持った青銅のワルキューレが立っていた。しかし、 ワルキューレはまだ剣を使っていなかった。左手と蹴りしか使っていない。 ギーシュはワルキューレを1体練成し、まず左腕で殴りかからせた。 それをかわしたジュンがワルキューレに体当たりをかましたが、青銅製の彫像は重く、 ジュンの体重も軽いので、彫像をグラリとさせる事も出来なかった。逆に蹴りを食らって 吹っ飛ばされた。起きあがろうとした所に更に蹴りを腹に食らい、食べたばかりの昼食を ゲロゲロ吐いた。 吐き終えたジュンは、片膝をついて、さらに立ち上がろうとしていた。 「・・・あのですね、ほんと、自分勝手な理由だと、思うんです、けどね」 苦しげに息をつきながら、ゆっくりとジュンは話し始めた。 「僕、今までずっとイヤな事、恥ずかしい事、辛い事から逃げてたんですよ」 「ふ~ん、それで」 さして興味なさそうに、ギーシュは適当な相づちをうった 「でも、やっぱ恥ずかしいからって、辛いからって、逃げてちゃダメだと思うんです」 「だから、そうやってはいつくばりに来たって言うのかい?」 ギーシュは、フラフラになりながら立ち上がったジュンに、呆れていた。 「別にはいつくばりに来たワケじゃないです」 大きく息を吸い、呼吸を整えた。 「ただ、どんなに恥ずかしくても、どんなに怖くても、どんなに下らなくても、そんな自 分から目をそらさないようにしたいんです。どこかに逃げたり、誰かの後ろに隠れたりし ないようになりたいんです」 そう言ってジュンはワルキューレをキッと見据え、ファイティングポーズをとった。 ギーシュはきざったらしくポーズを決めながら、頭を振った。 「だからって、勝ち目のない戦いをするのは愚か者のやることだよ。きみ、死ぬよ」 「愚かでいいです。優等生ぶって、かっこつけて、もっともらしい言い訳ばかりしてた頃 より、ずっとましです」 「死んでもいいのかい?」 「死ぬのはイヤです。でも、ぶるぶる震えて逃げ出すのはもっとイヤです」 ジュンは、ワルキューレを見据えたまま、戦闘態勢を崩そうとはしない。 「ハッ!ばからしい」 ギーシュはくるりと背を向けた 「どんな平民が召喚されたかと思って期待してたんだけどね。ただの意地っ張りでバカな 子供だったのか。相手にして損したよ」 「でも、僕がどんな人間か、ここに居る人たちに少しでも分かってもらえたと思います。 それだけでも、僕にとっては十分です」 そう言ってジュンは周囲の野次馬を見回した。呆れる者、バカにする者、様々な表情が あった。ジュンはその全てを、目を逸らさずに見渡した。 「フフッ、どうやらこのギーシュ・ド・グラモンともあろう者が、君の悪趣味な自己紹介 に利用されてしまったようだね」 「あ、いえ、そんなつもりはなかったんです。すいません」 素直に頭を下げたジュンに、ギーシュも満足げに微笑んだ。 「まぁいいさ。これからは貴族に対する礼儀について、君の主からでも教えてもらうんだ ね」 そう言ってギーシュはワルキューレを消そうとした。だが、ジュンの前に小さな人影が 二つ立った。 右手にステッキを持った真紅 「まだ、私たちの自己紹介が済んでいませんの。お付き合い頂けますか?お若いジェント ルマン」 自分の体ほどの大きさもある、見事な装飾がついた金色の如雨露を持った翠星石 「次は私たちの出番で~す♪ヘナチョコのチビ人間は引っ込んでるですぅ」 言われたギーシュは、あんぐりと口を開けたまま、たっぷり10秒思考が停止した。 「相手をするって、君たちがかい?」 「ええ」「もちろんですぅ」 「念のため聞くけど、僕のワルキューレと戦いたいっていう意味でかい?」 「そうよ」「相手にとって不足無しですよー」 「…で、その小さな体で、オモチャのステッキと如雨露で戦うっていうのかい?」 「もちろんですわ」「これはオモチャじゃないですぅ。本物の如雨露ですよぉ」 しばしの沈黙の後 「ブぁアハハハハハッッ!!ハッハハハハハッ!!ギャハハはひハハ!!!」 ギーシュは笑い転げていた。涙を流して腹を抱えて。 周囲の観衆も爆笑に包まれていた 翠星石は、ひひひぃ~っと笑いながら、ワルキューレの足下に如雨露の水をまいた。 「健やかにぃ~、のびやかにぃ~、緑の葉っぱをキラキラ広げて…!!」 爆笑の渦の中、翠星石は水をまき続けた。 ぼんっ! 木があった 何かが破裂するような音と共に、ワルキューレが大木になった 一瞬前まで青銅の戦乙女が立ってた場所に、見事な大木が突然現れた ひゅるるるるるるるるる… ぐわっしゃん いきなり青銅の塊が降ってきて、地面にぶつかりバラバラになった ざくっ さっきまでワルキューレが持っていた剣が、続いて降ってきて地面にささった 『目に見えないほど高速で生えた木が、上にいたワルキューレを宙へ吹っ飛ばした』 その事に人々が気付くまで、たっぷり30秒はかかった。 「んな、なななな、なんですかーーーーっっっ!!」 ギーシュはアゴが外れそうなほど絶叫してしまった。 「私は真紅。ローゼンメイデン第五ドールの真紅。お相手願うわ、ジェントルマン!」 真紅の左手から薔薇の花びらが雲のように舞い上がる! 「同じくローゼンメイデン!第三ドールの翠星石です!さぁいくですよ!!」 翠星石が如雨露を構えて宙に浮く! 真紅も薔薇の花びらをまとい急上昇した! --なっ!『フライ』か!! --まさか!あの人形、魔法が使える!? 一瞬にして騒然となった観衆の声にハッとしたギーシュが、慌てて薔薇の花びらをまい た。6体のワルキューレが現れた。剣と盾を持つモノが2体、ボウガンを構えたモノが2 体、そして投げナイフを持ったモノが2体。 高速飛行する人形達に対応した武器を練成したのだろう。盾を持つ2体がギーシュを守 り、残り4体が飛び回る真紅達に狙いを定めようとしていた。 ヒュヒュンッ 2本の投げナイフが翠星石へ投げられた! カキキィンッ 翠星石が2本とも軽々と如雨露で撃ちおとした! バシュシュッ 急降下する真紅に向け、ボウガンの矢が2本放たれた! 真紅はクルクルと体をひねり、たやすく矢をかわしていく まるで燕のように軽やかに飛び回り、如雨露とステッキで矢とナイフを見事に跳ね返す 人形達。ワルキューレは振り回されていた。 「お受けなさい、薔薇の戒めを!」 真紅を包む薔薇の花びらが、疾風となってギーシュを襲う! 「ひぃぃ!」 ギーシュはワルキューレに隠れ、薔薇の花びらの大半はワルキューレに阻まれた。しか し小さく大量の花びらは、何枚かがワルキューレをすり抜けてギーシュの頬をかすめた。 つぅっと一筋の血が、ギーシュの頬から流れた。 「な、なな!花びらなのにぃ!」 「そうれぇ!薔薇にばっか気を取られていいんですかー!?」 翠星石がボウガンの矢を軽快に避けつつ、ワルキューレ達の足下にサッと水をまいた。 ブォオオオオオオッ! 水がまかれた所から、ものすごい勢いでツタらしきモノが伸び出した! ボウガンを構えていたワルキューレが、ツタに絡まり身動きを取れなくなった。なんとか逃れようとジタバタするが、ほとんど身動きが取れない。 「くっくそ!」 ギーシュは投げナイフのワルキューレに、ナイフでツタを切らせた。しかし 「そーれ!もういっちょですーーー!!」 翠星石がさらに水をまき、飛び出してきたツタに2体ともからまって動けなくなった。 「そっ!そんなバカなぁ!!」 想像もしていない事態に絶叫してしまったギーシュだが、彼は既に大量の薔薇の花びら に包囲され、ワルキューレの影から出る事も出来ない。 残り2体のワルキューレも、あっという間にツタがからまり動けなくなった。 「さぁ、これで終わりよ!」 真紅が操る薔薇の竜巻が、ギーシュへの包囲を一気に狭めていく! 「やめろっ!おまえらいい加減にしろ!!」 突如、絶叫が広場に響き渡った。 ワルキューレの剣を構えたジュンが、ギーシュを背にして人形達へ吠えていた。 「な!?ちょっとジュン、何やってるですか?なんで邪魔するですか!」 翠星石は、ジュンの剣幕にタジタジだ。 「そうよ、ジュン。ミーディアムが戦う時は、あたし達ローゼンメイデンも戦う時よ」 舞い降りてきた真紅も、困った顔だ。 「だからって!誰がこんな事しろって言ったよ!?ギーシュさんだって、もう何もする気 無かったの、お前らだって分かってたろ!?」 「でも!ジュンがバカにされるのは、私達だって我慢ならないわ」 「そ~ですよぉ、いくらなんでも人としてあれは」 「うるさ----------いっっっ!」 思いっきり怒鳴られた真紅も翠星石、それ以上何も言えなかった。 二人ともうつむいてしまう。 「二人とも分かってるだろ?僕らはここにケンカをするためにいるんじゃないんだ。わざ わざ敵なんか作らなくていいんだよ」 ジュンに諭されて、二人ともさらにしょんぼりしてしまった。視線を落とし、イジイジと 両手を絡ませている。 「・・・わかったわ、ジュン。あたし達が間違ってた」 「…ゴメンです、ジュン」 「ん、分かってくれればいいんだ」 ジュンは剣を捨て、二人を抱きかかえ、未だにワルキューレに隠れていたギーシュに頭 を下げた。 「すいませんギーシュさん。こいつらには僕からよく叱っておきます。ご迷惑をおかけし ました」 頭を下げられたギーシュだが、既に腰が抜けて口もきけず、動けなかった。 「そこまでっ!」 突然上空から声が響いた。 コルベールが舞い降りてきた。 「この決闘は、そこの少年が己の非を認めて謝罪したので、ギーシュ君の勝利です。さぁ 余興はここまで!皆さん授業に戻って下さい」 周囲の学生達は、慌てて教室に戻っていった。ギーシュもコルベールに助け起こされ、 ハンカチで頬の血をを拭きながら、立ち去っていった。去り際にちらっとジュン達の方を 見たが、ジュン達にはその表情は遠くてよく見えなかった。 ルイズだけは教室へ向かわず、ジュン達の方へ来た。 「まったく、ホント無茶苦茶ねぇあんたたちは」 「ハハ…自分でもホントそう思うよ。ッつぅ!いててて…」 ジュンは痛む腹を押さえた。 「ほら、怪我したんでしょ?医務室へ行くわよ」 「それには及びません。皆、学院長室へ来て下さい。オールド・オスマンが話を伺いたい そうです。傷は向こうで『治癒』の魔法をかけてあげますよ」 学院長室と言う言葉を聞いて、ルイズとジュンは不安げに目を合わせ、コルベールを見 上げた。だがコルベールは黙ってジュンを見つめていた。正確には、ジュンの左手のルー ンを。 ジュンが剣を握っていた時、ルーンが光を帯びていた事を見逃していなかった。 「まったく、信じられん子達じゃな」 オールド・オスマンはヒゲをなでながら、目の前のソファーに座るルイズ達4人(正確 には二人と2体)を見回した。机を挟んでソファーに座るコルベールとオスマンは、さて 何から聞いたものかと思案していた。 オスマンがゆっくりと口を開いた。 「大体の事は鏡から見ておった。メイド達からも事情は聞いておる。まったく、今目の前 にしても信じられん。なんというゴーレムじゃ」 「失礼ながら、私たちはゴーレムなどと言う存在ではありません」 「そうですぅ。私たちはれっきとした人形ですよぉ」 真紅と翠星石が抗議した。 「そうか、すまんかった。ところで、桜田ジュンというたかな?」 「は、はい」 ジュンは急に話を振られて、緊張で固まってしまった。 「君は、何者だね?」 「何者って言われても・・・魔法が使えない、ただの平民です」 「その人形達は、きみのかね?」 「はぁ、その、まぁそうです」 「誰が作ったんだね」 「ローゼンという人です」 オスマンは横のコルベールをみたが、コルベールも首を横に振った。 「誰だね、そのローゼンというのは」 「僕の国では伝説級の人形師です」 「君の国?そういえば君はどこの出身かね」 「えーっと、どこと言われても・・・」 「ロバ・アル・カリイエですわ、オールド・オスマン」 ルイズが助け船を出した。 「なんと!聖地より遙か東方からかね!なるほどなるほど、ならば我々がまったく知らな いのも当然じゃな。 そうかそうか…その、君の国では、こういう人形が沢山あるのかね?」 「うーんと…別に沢山いるワケじゃないんですけど…」 ジュンは困ってしまった。この込み入った状況を、どこまで話したものだろう?異世界 から来たとか、そういう事を説明しても、あんまり良い事は無い気がする。 「ふむ、なかなか言いにくい事もあるようじゃな。まぁ話せる範囲で構わんよ。それに、 急ぐわけでもないし」 「はぁ、すいません」 ジュンはポリポリと頭をかいて謝った。 「とりあえず、他の人形ですけど、僕が知る限りでは多分、6体」 「知ってるだけで6体、か…全部ローゼンという人の作品かね?」 「いえ、ローゼンの弟子、とか言ってたヤツも作ってました。いくつ作ったかは知らない ですけど」 「あーんなヤツをお父様を一緒にするなです!」 「そうね、あんな男とお父様を並べられると不愉快だわ」 翠星石と真紅がプリプリ怒って文句を言う 「ほ、ほう、そうかねそうかね、うんうん」 オスマンは毛が抜けそうなほど、しつこくヒゲをなで続けた。 「で!では、私からも質問をして良いかな?ああ、私はこの学院で教師をしているコルベ ールです。昨日会ったね。君の国ではそのゴーレ、いや、人形だけど、みんな魔法が使え たり」 「うおっほんっ!ミスタ・コルベール。彼らも疲れているじゃろうから、今日はこの辺にしておきたまえ」 「え!?いや、しかし私も聞きたい事が山ほど」 「まぁまぁ、今日の大喧嘩で彼はフラフラになっとるんじゃから。そろそろ休ませてあげ たまえ」 「あ…う、そう、ですね。分かりました」 「では、長話に付き合わせて悪かったな諸君。決闘騒ぎの事は、悪いのはギーシュ君のほ うじゃから、君たちの責任は問わんよ。 ともかく今夜はゆっくり休みたまえよ」 急に話を切り上げられて納得のいかないものを感じつつも、ルイズ一行は部屋を後にした。 残った部屋ではオスマンが窓から空を眺めていた。コルベールはオスマンを不満げに見つめていた。 「オールド・オスマン」 オスマンは何も言わず、空を見上げていた 「王室に報告しないでよいのですか?」 「何をだね」 「ガンダールヴ出現、それも、超技術で作られた人形達を従えての降臨…で、す…」 コルベールの声が、どんどん小さくなっていった。 オスマンは、ゆっくりとコルベールに振り向いた 「伝えたら、どうなると思うね?」 「そ、それは…」 「アカデミーによる人形強奪、量産される魔法兵器、おまけにガンダールヴじゃと!?王 室連中が神様気取りでハルケギニアを火の海にするのが、目に浮かぶわい!」 オスマンは吐き捨てるように怒鳴った。コルベールも苦々しく唇を噛む。だが、それで も口を開いた。 「おっしゃる事は分かります。私もその通りだと思います。ですが、状況は…」 「そうじゃ、彼らは自分たちの存在を、能力を堂々とさらけ出した。ギーシュ君を、ドッ トクラスの土メイジなぞ歯牙にもかけない、彼らの能力をな。人の口に戸は立てられぬ。 アカデミーの耳に入るのも、そう遠くはないぞ」 「せめてもの救いは、あの少年はガンダールヴの能力を使わなかった事です。それだけで も秘匿しましょう」 「うむ…むしろ、彼のルーンがガンダールヴのそれと似ているだけで、全然別ものだった と言う事を期待したいのぉ」 オスマンとコルベールは、空を見上げた。この青空のように澄み渡った明るい未来、そ んなものは期待できないと思い知らされながら。 「それで、今夜はどうするの?」 「うーん、それなんだけど…」 夜 ルイズの部屋で、今夜はどこで寝るかでジュンは困っていた。 「その~…この世界に来るのはスッゴイ力を使うんで、出来ればあんまり行き来したくな いんですけど…」 「んじゃ、ここに泊まるしかないわね」 ルイズは既にネグリジェに着替えていた。 「でも、その~…やっぱり外で寝ますよ」 と言って出ようとしたジュンの首をルイズが、わっしと捕まえた。 「待ちなさいよ。あんた、まがりなりにも使い魔なんだからね。使い魔を部屋からほっぽ り出すメイジなんて、聞いた事無いわ」 「でも、ベッドは一つだけなんですが…」 「毛布貸すから、床で寝なさい」 「はぁ…う~、その、そぅ言われても…」 「ウダウダうるさいっ!あたしがいいといってんだからいいのよっ!!」 「は!ハイ…」 ジュンはルイズから毛布を受け取り、床に敷きながら、ルイズをチラッと見た。薄手の ネグリジェに、細身のラインが浮き出ている。だがルイズは、ジュンの前でも全っ然恥ず かしがろうとしない。ただの子供と思われてるのか、腕力で勝ってると思っているのか。 …おそらく両方だろう。 ピシィ! いきなり横っ面を、真紅の髪にはたかれた。 「レディの寝姿をジロジロ見るモノではなくてよ」 「うわゎ~ジュンったらエッチですぅ~♪」 「そ、そんなんじゃないよ!」 翠星石にもツンツンつつかれて、ジュンは真っ赤になった。 「だいじょーぶよ、ジュンにそんな度胸無いなんて分かってるモン♪そ・れ・と・も、 おねーさんが子守歌を歌ってあげないと寝れないかのかしら~?」 「そ!そんな分けないだろ!?お…おやすみ!」 ジュンはガバッと布団をかぶって横になった。 「ふふ♪むりしちゃって~。 ところで、真紅と翠星石は、ほんとにその鞄で寝るの?」 ルイズは鞄に入ろうとする真紅と翠星石を不思議そうに眺めていた。 「ええ、私たちローゼンメイデンにはこの鞄で寝るのは神聖な行為なの」 「それに私たち、この鞄以外ではねれないですよ~。それじゃ、おやすみなさいです」 「そうなの?まぁ、それならそれでいいわ。それじゃ、お休みなさい」 「ええ、お休みなさい」 皆、それぞれの寝床に入り、すぐに夢の世界へと旅だった。 見上げれば満天の星空。 せめて彼らの明日に希望の星があらんことを 第2話 『決闘』 END back/ 薔薇乙女も使い魔menu/ next
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前ページ次ページ爆炎の使い魔 ヴェストリの広場は魔法学院の西側にある広場である。西側にあるそこは、日中でも日があまり差さない場所のため、普段はあまり人もいない場所となっている。 しかし、本日はギーシュの決闘の噂を聞きつけた生徒たちで、広場は溢れ返っていた。 「諸君!決闘だ!」 ギーシュが薔薇の造花を掲げると周りから歓声が上がる。 「ギーシュが決闘をするぞ!相手はルイズが召喚した、あの平民だ!」 そんな声に対して、ギーシュは腕を振っている。 ひとしきり歓声に対して応えた後、ヒロのほうを振り向いた。 ギーシュはヒロのほうをぐっと睨む、しかしヒロは目を瞑ったままで立っている。 「とりあえず、逃げずに来たことは褒めてやろうじゃないか」 「・・・・」 何も言わないヒロ、その無言を怯えと受け取ったのだろう。ふふふ、と笑いながらと薔薇の花をいじっていた。 「さて、では始めるか」 「まて」 無言だったヒロが言葉を放つ。 「なにかね?」 「決闘だそうだが、何か明確なルールはあるのか?どうすれば勝ちになる?いや、違うな、どうすれば貴様は負けを認める?」 「何を言うのかと思えば・・そうだな。僕はメイジだ。メイジは杖がなければ魔法が使えないからね。僕の杖はこの薔薇だ。この薔薇を君が奪えたら勝ちにしよう。君が泣いて謝ればその時点で終了でもかまわないよ」 「わかった」 「こんなの見ようと思うなんて珍しいわね。タバサ」 「別に・・・」 広場にはあのキュルケもやってきていた。そしてその横には短い青髪の少女、名をタバサと言うようだ。 「まあ、なんとなく、普通の人間とは違う感じがするけど、所詮は平民でしょ?ギーシュには勝てないんじゃないかしら・・・」 「ただの平民ならそうかもしれない。けれど、何か変な感じがする」 「ふーん」 この戦いに、というよりヒロに何かを感じるタバサ。 キュルケはあまり興味がないようだった。 「よし、開始だ!」 ギーシュは言うないなや、薔薇の花を振った。 花びらが1枚宙に舞う。 すると甲冑を着た女戦士の人形が現れたのだった。 身長は人間と同じくらい、硬い金属製らしく陽の光を受けて、甲冑がきらめいていた。 (金属製のゴーレムか。サイズは人間とほぼ同等・・・さて・・・) 「僕はメイジだ。だから魔法で戦う。文句があるかい?」 「まさか」 「ふふん、いい覚悟だ。そうそう言い忘れていたね。僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュだ。従って、青銅のゴーレム『ワルキューレ』がお相手するよ」 言うが早いか、女戦士の形をしたゴーレムがヒロに向かって突進してきた。 ゴーレムの右の拳がうなりをあげて、ヒロの腹に放たれる。 ヒロはそれをなんなくかわす。次々と拳を突き出すゴーレム。それを紙一重で避けるヒロ。 「くくく、どうした?青銅のゴーレム。発想は悪くはないが、動きが単調すぎるな。操る物体の動きは、そのまま使い手のセンスが問われるものだがな」 悠々とゴーレムの攻撃をかわしながら、そんなことを言うヒロ。 「くっ。平民が調子に乗るなよ!」 ゴーレムの攻撃は休むことなく続いていく。しかし、ヒロにとってはこの程度の攻撃、避けることは造作もないことであった。 そんなことが10分ほど続いただろうか。 「おーい、ギーシュ。いつまで遊んでるんだ?」 「つまんないから早く終わらせろよ。ギーシュ」 攻撃する。かわす。の繰り返しに次第に退屈さを感じてきている生徒たちが野次を飛ばす。 (遊んでるんじゃない!本当に当たらないんだ。かすりすらしない!) 飛んでくる野次などどこ吹く風か、ギーシュは戦いに集中することで精一杯だった。 「あふ・・・粘るわねー・・・飽きてきちゃった。そりゃ平民にしちゃよくやるけど、避けるばっかりじゃねぇ」 退屈さが溜まってきたキュルケ。 「ねぇ、もう帰らない?」 「まだ、あの使い魔、全然疲れてない」 そして、突然動きを止めるヒロ。 「は、はははっ頑張ったようだが、避け続けるだけでは体力を消耗するだけだね。さすがにこれだけの時間動いていれば、そりゃ疲れもするだろう」 動きが止まったヒロを、ギーシュは疲労によるものだと判断したのだろう。ギーシュは笑い声を上げた。 その時、人ごみの中からルイズが飛び出してくる。 「ギーシュ!」 「ルイズじゃないか。悪いけど、君の使い魔をお借りしているよ」 「いい加減にして頂戴!大体、決闘は禁止されてるはずでしょ!?」 「決闘が禁止されているのは貴族同士の場合のみ、だけじゃないか。平民との決闘が禁止されてるなんて、そんな決まりごとはありはしないよ」 ルイズは言葉に詰まる。 「そ、それは・・・そんなこと、今までなかったからであって・・」 「ルイズ・・・」 ヒロがルイズの肩を掴む。 「ヒロ、決闘なんてやめなさいよ!貴方はせっかく呼び出した。初めての私の成功そのものなのよ!」 ヒロは困ったような笑みを浮かべる。 「おやおや、わが主人は心配性だな。だが、そこまで言われては、なおさらやめるわけにはいかぬな。不本意ではあるが、使い魔として呼び出された以上、期待に応えねば、私の名が廃ると言うものだ。そういうわけで少しは信用して下がっていろ」 「もう、知らないんだから!」 そう言って下がるルイズ。そんなルイズを見届けると、 「さて、ようやく体が温まってきたところだ。避けるのも飽きた」 「はっ減らず口もそこまでだ!行け!ワルキューレ!!」 ギーシュが杖を振ると、突進するワルキューレ。ヒロは動く気配がない。 (これで終わりだ!) ギーシュは勝利を確信した。 ワルキューレに対し、ヒロは着ていたローブを翻す。そして、ヒロの姿がローブに隠れた。しかし、ワルキューレはかまわずに突っ込んでいく。 その時、ローブを突き破り、巨大な腕がワルキューレの胴体を掴んでいた。 学園長室に舞台は移る。 ミスタ・コルベールは、唾が飛ぶ勢いでオスマン氏に説明している。 ルイズが呼び出した平民の少女のこと、ルイズがその少女と『契約』した際に現れたルーン文字が・・ 「始祖ブリミルの使い魔『ミョズニトニルン』に行き着いた。というわけじゃな?」 「そうなんです!あの少女の額に刻まれたルーンは、伝説の使い魔『ミョズニトニルン』に違いありません。従って、あの少女は契約したことによって『ミョズニトニルン』に覚醒した。と考えるべきです」 「ふむ、確かに同じルーンじゃな。しかし、それだけでその少女が『ミョズニトニルン』だと決め付けるのは、早計ではないかね?」 「そうかもしれません。ですが・・・」 すると、ドアがノックされた。 「誰じゃ?」 扉の向こうから、ミス・ロングビルの声が聞こえてきた。 「私です。オールド・オスマン」 「なんじゃ?」 「ヴェストリの広場で決闘をしている生徒がいるようです。一人はギーシュ・ド・グラモン」 「もう一人は?」 「それが、メイジではありません。ミス・ヴァリエールの使い魔の少女のようです」 オスマン氏とコルベールは、顔を見合わせ頷く。 「教師たちは『眠りの鐘』の使用許可を求めておりますが」 「アホか、たかが子供の喧嘩に秘宝を使うなんぞ、放っておきなさい」 「わかりました」 ミス・ロングビルの足音が遠ざかっていくのを確認すると、オスマン氏は杖を振る。 すると壁にかかった大きな鏡にヴェストリの広場の様子が映し出された。 「な、ななな、なんだそれは」 ギーシュはうめく。 「な、なによあの腕・・・」 ワルキューレの胴体を掴んでいた腕は、ルイズも初めて見る左手であった。 ワルキューレは空中に持ち上げられて、じたばたともがくが、ヒロの手は離そうとしない。 そして、ヒロは短く詠唱を終え、呟く。 「ファイア」 『ファイア』ネバーランドにおける火属性の魔法の1つである。ネバーランドでは、種族、職業にかかわらず魔法が使える。その中でも『ファイア』は火の属性の魔法の中でも初歩中の初歩。しかし、母親から火魔法の素質と父親から受け継いだ膨大な魔力。その2つを持ったヒロの左手か ら放たれたソレは、とてつもない威力をもってワルキューレに襲い掛かった。 ヒロの炎を受けたワルキューレは、燃えることなく、熔けて地面にどろりと落ちた。 そんなワルキューレを見て、ギーシュは戦慄する。 「な、何だ今の!?」 「ま、まさか先住魔法!?」 周りの生徒たちも、平民だと思っていた少女がいきなり魔法を、しかも杖を無しで行使したことに驚きを隠せないでいた。 「先住魔法?残念ながら私が使うのは『普通』の魔法だ」 そう言うと、ギーシュの方を向くヒロ。 ギーシュは慌てて薔薇の杖を振る。花びらが舞うと、新たなゴーレムが6体現れた。最初に出した1体とこの6体をあわせた7体がギーシュの最大の武器である。最初に1体しか出さなかったのは、単純に侮っていたからである。 「全員でかかれ!ワルキューレ!」 6体中5体のゴーレムがヒロに踊りかかる。6体現れたゴーレムを見ても、ヒロは動じない。またも詠唱をワルキューレたちが来る前に終える。 「クリムゾンエッジ」 ワルキューレたちがヒロに触れようとした瞬間、ヒロの周りを炎の竜巻が舞う。その衝撃で5体いたワルキューレはばらばらになり、吹き飛んだ。 そして、ヒロはギーシュに向かって駆け出す。 「ワルキューレ!!」 最後の一体を盾にするギーシュ。しかし、ヒロの炎をまとった右足の蹴りで粉砕。さらに返す左足の踵でギーシュの顔面を蹴る。 「ギャッ」 顔を蹴られたギーシュは、吹っ飛んだ後地面に転がる。 眼前にヒロの顔が見え、やられる!と思って顔を抱える。すると、先ほどのワルキューレと同じように、ヒロの左腕はギーシュの胴体を掴み空中に持ち上げていた。 「な、な、な」 「さて、次はとっておきだ」 ギーシュは自分を掴んでいる腕が熱を帯びてきたことを感じる。そして、先ほど熔けた自分のゴーレムが脳裏に浮かんだ。 「わ、わかった!降参だ!参った!ごめんなさい!!」 なりふり構わず喚くギーシュ。 そんなギーシュを見て白けるヒロ。手を離すとギーシュは地面に落ちた。 ヒロはギーシュから離れ、歩き出す。 周りで見物していた生徒たちは、驚愕と畏怖の表情でヒロを見る。ルイズも怯えたような目でヒロを見ていた。 (まあ、しょうがないな・・・私は所詮魔族、こいつらから見れば化け物のようなものだ。しかし、ルイズにもついに見せてしまったからな。さて、今日からどうやって寝床を確保するか) 異様な視線で見られる中、ヒロはヴェストリの広場から出て行こうとするヒロ。そんなヒロを見ていたルイズはヒロに向かって駆け出した。 「ヒロ!」 そのままヒロの背中に抱きつくルイズ。 「ルイズ・・・」 「あ、あんた、ちゃんとギーシュに勝ったわね。やるじゃない。さすがは私の使い魔ね」 「ああ、私はルイズの使い魔だからな」 抱きつきながらも偉そうなルイズ。そんなルイズを見て笑みを浮かべるヒロ 「ね、ねえ、アンタのその左手・・・」 ヒロの左手を指すルイズ。 「ああ、この左手は、ちゃんと自分の腕だ」 「あんた、以前平民でも人間でもないって言ってたわよね」 「ん・・そのことか。まあ、長い話になるし、いずれ話す時がくる」 「そう、じゃあ話してくれるまで私、待つわ・・・立ったまんまで疲れたし、帰りましょう」 「そうだな・・」 そう言うと、ルイズとヒロは話しながらヴェストリの広場から出て行ったのであった。集まっていた生徒とギーシュを置き去りにして。 腰が抜けているのか、1人では立てないギーシュを数人の生徒たちが支える。 「い、一体彼女は何者なんだ・・・?」 ギーシュの呟きはこの場にいる全員の思いを代弁していた。 「す、すごいわね・・あの炎、私より扱いうまいじゃない・・ねぇタバサ、あんたならあの使い魔に勝てると思う?」 タバサはヒロが去った方を見つめながら呟く。 「やってみないとわからない」 オスマン氏とコルベールは秘宝『遠見の鏡』で一部始終を見終えると顔を見合わせた。 「オールド・オスマン、ギーシュは1番レベルの低い『ドット』のメイジですが、それでも、ただの平民に後れを取るとは到底思えません。そしてあの動き、あの魔法、あんな平民は見たことがありません!」 「そりゃ、あんな腕しておる平民はおらんじゃろうな。魔法も使っておったし」 オスマン氏のもっともな突っ込みに思わずたじろぐコルベール。しかしくじけない。 「し、しかし、彼女はおそらく『ミョズニトニルン』に違いありません!」 「とはいえのう・・・『ミョズニトニルン』とは『神の頭脳』と言われる使い魔じゃ、なんでもあらゆるマジックアイテムを使いこなすとか・・ マジックアイテムを持っていないようじゃから確かめようがないがのう」 「ともかく、これは一大事ですぞ。早速王室に報告して、指示を仰がないことには」 「それには及ばん」 「な、なぜですか?これほどの事実、世紀の大発見ですよ?」 「確かにな、しかし王室のボンクラ共に『ミョズニトニルン』・・伝説クラスのオモチャなんぞ与えてしまっては、すぐにでも戦になるじゃろう。 宮廷で暇をもてあましてる貴族ほど厄介なものはおらぬからな」 「なるほど、私が浅はかでした」 「この件はワシが預かる、他言無用じゃぞミズタ・コルベール」 オスマン氏が目を光らせる。 「は、はい。かしこまりました」 そういうとコルベールは、では失礼します。と学園長室から出て行った。 オスマン氏は戦っていたヒロの姿を思い出す。 (ふーむ・・・っていうか、ぶっちゃけあの使い魔、ワシより強くね?) それぞれの思いが交錯する中、騒々しい1日は幕を閉じたのであった。 前ページ次ページ爆炎の使い魔
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キューレーネー 【クラス】ランサー 【真名】キューレーネー 【容姿】二頭の猟犬を連れた活発な少女 【その他】中立・善 地属性 女性 【英雄点】40点(ステ25点・スキル15点):令呪1画消費 【HP】25/25 【筋力】A++ 7(8) 【耐久】A 5 【敏捷】EX 8(10) 【魔力】E 1 【幸運】E 1 【スキル1】仕切り直し C 5点:先手判定と逃走判定時、補正値5を得る。 【スキル2】対魔力 C 5点:キャラシート作成時、英雄点5を得る。魔術防御時、補正値5を得る。 【スキル3】健脚 A++ 5点:先手判定時、補正値3を得る。物理攻撃時、補正値4を得る。 【宝具1】『太陽に向かって走れ!アタシが一等賞!』(キュレネ・フルブースト!)1/1 【ランク・種別】C・対人宝具 【効果】先手判定時に使用できる。自身の先手判定の判定値を記録する。 行動順が1番になった場合、次の自身の物理攻撃時、記録した判定値の半分だけ判定値を上昇させる。 【設定】 真名はキューレーネー。槍をふるうラピタイ族の女狩人。アポロンが思わず連れ去って結婚するほどの、武勇と魅力を兼ね備えた少女である。 連れている二頭の猟犬はアルテミスから贈られたものであり、愛称はキュンとティアである(アルテミスの別名に因む)。 健脚であり、メディアによって殺されたペリアースの葬礼徒歩競争では一番であった。 素手でライオンを組み殺すほどの力を持ち、基本槍は飾りでもっぱらキックなどで戦う。 【ネタ】 家事できない系ダメお姉ちゃん! 愛称はキュレねぇ。
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黃の民 現在、絶滅の危機に瀕している種族。 種族内での繁殖、繁栄が難しい、或いは他の種族に依存した繁栄手段を持つ種族のため絶滅の危機に瀕していると考えられる。 現在は各国がその生き残りを保護し、管理を行っている。 天戦族 ヴァルキュリア 女性しか存在しない種族の一つ。 背に翼を模した紋章が刻まれており、その紋章に魔力を流すことで光の翼を展開できる。 彼女たちは個人のプライドが高く、また個体としても優れているため他社に靡かない。 彼女たちの思想の中で正義に殉じ戦う者に惚れる傾向になるため、自分よりも強い対象を恋愛対象とする。 基礎のスペックが高い彼女たちの理想は国家戦力に匹敵すると考えてもよい、そりゃ個体数も減るものだ。 現在は帝国に保護されている。 嵐戦族 ワルキューレ ヴァルキュリアの近縁種であり、女性しか存在しない種族。 腰のあたりに翼を模した紋章が刻まれており、その紋章に魔力を流すことで光の翼を展開できる。 ワルキューレは他者に優しく慈悲深い種族であったがその優しさが種族としては致命的であった。 ワルキューレを騙し、陥れた者がいた。ワルキューレ自体の数は元々少なかったがこれを期に数を減らしていった、それを哀れんだ王国が生き残りを保護した。 暴人族 アマゾネス 人族の近縁種で女性のみの種族、本来は女性だけではなかったが病によって女性しか産めなくなってしまった。 元々筋肉質な種族であったため種族の生存競争には勝っていたが繁殖のために他種族の男を生け捕りにし婿に迎えるという形でしか求愛ができず、多くの敵を作ってしまい数を減らす原因となった。 蛮勇国に向かい入れられることで絶滅は回避できた。 魔女族 ウィッチ 死人のような冷たくも美しい白い肌を持つ、儚い印象を与える種族。 魔女と呼ばれるのはこの種族の生き残りである。 呪術と呼ばれる魔女特有の魔術を扱い、その他魔術を取り込み進歩してきた。 『死に灯る焔』と呼ばれる宗教、邪教の類の長を務めている種族である。 最も死に近い種族であるとされており、生者を糧にする死者として有名。 生まれながらにして死んでいる、とされるほどに彼女たちは冷たく、そして儚い。 元々種族として成り立たない存在であるが今現在でも存在が確認されている。